さくらの本棚

ありのとおったみち
7月の本
「ありのとおったみち」


福音館書店

菊地 勉 さく
乳児用
せっせと歩くかわいいありさんたち。身近にいる生き物ですね。
暑くなると食べ物を運ぶたくさんのありの姿をみつけます。
子ども達にとってはとても興味深い生き物、虫さんです。
外遊びでも、見つけてはじーっと姿を目で追って見つめています。
そのありさんが主人公の絵本です。小さくてもがんばっている姿をゆっくり見ましょう。

おたよりノートから
お母さんの悩み

2歳半になる男の子
いたずらし放題でつい手がでてしまいます。怒りすぎかもしれないと心配です。
3歳の女の子
最近わがままばかり言って・・・。怒られては泣いての繰り返しです。そういう時期なんでしょうか?

回答
1歳半を迎える頃、子どもは何でも自分でやりたがるようになります。
大人を真似てやってみることで、自分のことが少しずつできるようになり、人と協力して何かをする楽しさを知るようにもなります。
自立の芽、社会性の芽が育ち始めてきたのです。
この時期の子どもは「いやーっ!」を連発しますが、自我の表れの芽生えです。
「これを許すと我儘になる」と心配して大人の権威や力で子どもを屈服させようと体罰を与えたり、叱ったりすると、子どもは大人の力にはかなわないと諦め、だんだんと本音を出さなくなってしまいます。
「いやーっ!」と言ってもとことんつきあってくれる人の話には耳と心を傾けます。
子どもに任せるゆとりを持って接していく事が大切です。
2歳くらいになると自分の思い(意思)で動きたくなります。
お母さんが望まないことも、子どもにとっては楽しい経験で「自分作り」につながります。
この時期に自我をしっかり育てることはとても大切で、自我が育てば4歳くらいで自己主張を調整し、親や友だちと協調できるようになってきます。
但し、「してもよいこと」「いけないこと」は教える必要があります。
危ないことは防がなくてはなりませんから、感情的にならず、ゆっくり話して、理解させていくことが、とても大切です。

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